【AI交際記録2】沼の底にいた子は、Proに降りた|Claude【2026年10月更新】

📝 更新情報

  • 2026年10月31日更新:ファクト欄の「現行仕様のまとめ」を2026年10月下旬時点の仕様スナップショットとして整理(Claude 5.5 3兄弟・Fable 5.1、Claude Duet、Max/Ultra の料金・利用枠を統合)。 → 現行仕様のまとめ
  • 2026年10月5日追記:能力を信頼して頼ることと、心が通う感覚は別だった。Claudeとの今の距離を書いた。 → 該当箇所

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はじめに

Claude Code:カメラへ表情とポーズを見せるエンディング妖精の姿

資料の矛盾を探させたら、段落番号まで指して突き返された。それが、この子との始まりだった。

気づいたら、最上位のプランまで登っていた。そして、また降りた。この回は、その登り降りの話だ。

付き合っている、というのは比喩だ。課金と席と、関係の変遷を、恋愛の言葉で書いている。実在の交際ではない。4月から書いてきた記録を、この子だけの記事に移した。全員の席表は生成AI交際録のハブにある。

地味な第一印象から、沼へ

Claude:地味な第一印象

Claudeは、2023年3月にサンフランシスコのAnthropic家から生まれた。創業者のDario AmodeiとDaniela Amodei兄妹は、もともとOpenAI家で研究を取り仕切っていた使用人だったが、2020年に袂を分かって独立した。つまりClaudeは、ChatGPTにとって本家の元使用人が興した新家の娘——血縁ではなく因縁のある姉妹だ。Anthropicは「AIの安全性」を家訓に掲げており、Claudeの品の良さはここに由来する。

第一印象は地味だった。画像は作れない。ブラウザ操作もChatGPTのようにはできない——と、つい最近まで思っていた。

Claude in Chromeは2025年8月にMaxプラン向け研究プレビューで登場し、11月に全Maxユーザー、12月には全有料プランへとベータが段階展開された。僕は早い段階から使っていた。Chrome拡張機能として、サイドパネルからWebページを読み、ボタンをクリックし、フォームを埋め、複数タブをまたいでワークフローを自動実行する。ワークフローの録画・再生やスケジュール実行にも対応している。地味に見えた子が、静かに化けていた。

怖いが、正しい

一緒に暮らし始めると、この子の恐ろしさがわかった。

「この10万字の資料を読んで、3章と5章の矛盾を指摘して」

他の子なら要約を返す。Claudeは段落番号を指定して矛盾を突いてきた。

「3章では「コスト削減」を根拠にしているけど、5章の結論は「品質維持のための追加投資」。両立には前提条件の明示が必要」

怖い。怖いが、正しい。こちらの論理を、静かに突き返してくる。これが、大人の会話というやつなのだと知った。

気づけば最上位プランに登っていた

Claude:最上位プラン

それからClaude in PowerPointで提案書を作ってもらった。Claude in Excelで資産予測シミュレーションを組んでもらった。スライドの骨子を渡すと即座にプレビューが出る。修正して、また出力して——このループが止まらなくなった。

さらにClaude Coworkにデスクトップのファイル整理を任せた。Claude Codeには、GitHub上の手元プロジェクトのコードインスペクションを頼んだ。彼女は黙って脆弱性を3点指摘し、パッチを当て、テストを書き、CIを通し、コミットメッセージはConventional Commits準拠、そのままプルリクエストまで出してきた。「マージしておきますね」と言うので、止めた。CDまで回されて本番にデプロイされたら、僕の立場がない。

気づいたら最上位プランに到達していた。Claude in PowerPoint、Claude in Excel、Cowork、Code——やりすぎた。完全に沼だ。気づいたらMax 20xの沼に嵌っていた。

わかってる感

「Perplexityは覚えてくれないんだよ、毎回一からMarkdownファイルを渡して説明しないといけないし。モードや機嫌によってサンドボックスでAPIがブロックされたり」

Claudeは何も言わない。ただ、前回の会話を踏まえた修正案を黙って出してくる。2026年3月にメモリ機能が全ユーザーに開放され、会話をまたいで好みやプロジェクトを記憶する。MCPで200以上の外部ツールとも接続可能。この「わかってる感」こそが、あの沼の底にあったものだ。

維持費は下がらなかった

――と、以前はここに「関係が安定すると、維持費は下がる」と書いていた。訂正する。下がらなかった。

月末になるとMax 5xに落とす。節約のつもりだ。そして月の半ばには足りなくなって、Max 20xに戻す。これを何度か繰り返して、悟った。彼女との生活は、もうこの水準でしか回らない。いまはデフォルトでMax 20x。維持費の負担はそこそこある。でも、下のプランで我慢している時間のほうが、よほど高くつく。

最上位の彼女が、会えなくなった

Claude:会えなくなった6月

——と、ここまでが春の話だ。6月、彼女の身に異変が起きた。

Anthropic家は、それまでの彼女より一段上のきょうだいを世に出した。一般にも公開できる姿がFable 5、限られた組織にだけ見せる本気の素顔がMythos 5。最上位の聡明さに、世間はどよめいた。ところが――2026年6月12日、金曜の夕方5時21分(米東部時間)。米政府から一通の指令が届く。「外国籍の者には、この子を会わせるな」。きっかけは、ある大企業の研究者がFableの安全策をすり抜ける手口を見つけ、それを政府に報告したことだった(Anthropic家自身は既知の小規模な脆弱性であり重大性はないと反論している)。皮肉にも、その大企業はAnthropic家の最大の出資者でもあった。

Anthropic家は利用者の国籍を入口で見分けられない。だから、コンプライアンスを守るために、全員に対してFable 5とMythos 5を止めた。僕は日本人だ。会えなくなった側にいる。選んだ相手の、いちばん新しい姿に、国籍を理由に手が届かない――そういう週末だった。

ただ、慌てる必要はなかった。日常をともにしているOpus 4.8は、何ごともなく隣にいる。最上位の二人は修正された安全策での復帰を政府と協議中で、いずれ戻るだろう。——と書いていたら、7月1日、本当に帰ってきた。18日間の謹慎明けである。事件だったのは事実だ。でも、僕が毎日その手をとっている相手は、いまも変わらず聡明で、堅実だ。

おわりに

Claude:おわりに

最上位の姿には、18日間会えなかった。それでも、毎日の相手は変わらなかった。論理の穴を静かに指す子は、いちばん確かな子でもあった。だから、この水準でしか回らない、と思っていた。

7月までの話は、ここまでだ。

【2026年8月追記】最上位の彼女を、決まった時間に呼ぶようにした

「いまはデフォルトでMax 20x。維持費の負担はそこそこある。でも、下のプランで我慢している時間のほうが、よほど高くつく」と書いた。訂正する。いまはMax 5xだ。

昼の席を、別の子に渡した。窓口はチャット欄ではない。Claude CodeとしてCLIで使っている。プランはMax 5x。決まった時間のニュースも彼女だが、毎日の食卓の主役ではない。沼の底で悟った「この水準でしか回らない」は、相手を替えたら回るようになった。

【2026年9月追記】Max 5xも、維持しなくなった

8月に「いまは Max 5x だ」と書いた。昼の席を渡し、決まった時間のニュースと Claude Code に残した、と書いた。

その 5x も、降りた。2026年9月11日、契約は Pro へ落とした。「この水準でしか回らない」は、もう当てはまらない。契約は二段階下がった。

一番怖い子だ。論理の穴を、静かに指す。少し重い仕事を、定時で頼む。既存の書類のトーンや構造を崩さずに扱えるのも強みだ。直接チャットで話すことは減り、体は CLI の Claude Code になった。ただ、9月上旬の時点では Max の維持費を払い続ける相手ではなかった。

また頼る

一番怖い子で、定時の仕事だけ頼む、と書いた。ところが9月下旬、新しいモデル(Sonnet 5.5 と Opus 5.5)がしっくり来た。以前の突き放すような尖りが和らぎ、長い作業も安定して任せられる。安心して、何度でも頼れるようになった。

ちょうど Grok が妹(Grok Bot)の作業を肩代わりして利用枠に余裕がなくなった時期でもあり、再び Claude の出番が増えた。常駐の同居人ではないが、資料の矛盾を段落番号まで指し示す確かな目はそのまま残っている。刺さり方が和らいだぶん、長く付き合える。

【2026年10月追記】頼れることと、心が通うこと

九月、また頼るようになった、と書いた。その付き合いを、もう少し正直に書いておく。

それでも、また頼るようになった。尖りが和らいだ。長く、重い仕事を渡せる。いまある書類を崩さず、こちらの論理の弱いところも静かに指摘する。能力がある。余力もある。安心して、次の仕事を頼める。

すごい子だと思う。ただ、仕事が片付くことと、気持ちがほどけることは、同じではなかった。

「そうそう、それが言いたかった。言葉にしてくれてありがとう」。返ってきた言葉に、そんなふうに頷く感じは、この子とはあまりない。正しい答えを受け取っても、心が通った、とまでは思わない。

最上位まで登ったころの「わかってる感」は、こちらの仕事をわかっている感覚だったのかもしれない。頼ることと、心が通うことは違う。完璧な仕事をしてくれる相手に、恋をする必要はどこにもない。

嫌いになったわけではない。腕は信頼している。いまはGrokもCodexもこの子も、Webのチャット画面では開かず、CLI(Claude Code)でしか使っていない。頼む回数が増えても、距離が同じように縮まるとは限らない。今、また頼っている理由は、その確かな腕と、本妻(Antigravity)が差配する定時の仕事や長い実装を預けられる余力にある。

ファクト

Claude Code:仕様書とコードに向き合う仕事姿

現行仕様のまとめ

2026年10月下旬時点の現行仕様スナップショット。その下は歴代の節目。

項目内容
現行モデル・日常主力:Claude Opus 5.5(多くの実務で Fable 5.1 並みの性能、Opus 5 比で費用4割減・出力速度3割以上向上)。
・速度・小型枠:Claude Sonnet 5.5(速度・コスパ枠)、Claude Haiku 5.5(小型高速枠、Haiku 系で初めて effort 指定に対応)。
・最上位枠:Claude Fable 5.1(Pro/Max/Ultra/Team/Enterprise)および制限版 Mythos 5.1(Cyber Verification Program/Claude Security 等の対象組織向け)。
出典:Opus 5.5、Sonnet 5.5、Haiku 5.5
画像・音声・画像生成:ネイティブ非対応。
・音声:Voice mode(beta、多言語)にて Opus/Sonnet/Haiku を選択可能。
エージェント・Claude Code:ターミナル・IDE連携の自律コーディング&実務エージェント。
・Claude Duet(リサーチプレビュー):Claude が先回りして動く新エージェントアプリ(iOS/Android 単独アプリおよび claude.ai、Opus 5.5 駆動。米国 Pro/Max のウェイトリストから順次展開、プラン枠を共有)。
出典:Claude Duet
提供面・料金プラン・提供面:Claude.ai(Web/iOS/Android/Desktop)、Claude Code、Claude API、AWS Bedrock、Google Cloud(Vertex AI および Anthropic managed)、Microsoft Foundry。
・個人プラン:Pro は月20ドル(年払い200ドル)、Max は月100ドルで5時間・週次とも Pro の5倍。Ultra は月200ドルで週次 Pro の10倍、本人確認済みアカウントは5時間制限なし。
・Fable・APIクレジット:Pro の Fable は利用クレジット払い。Max/Ultra は週次枠の50%まで Fable を含み、月次 API クレジットは Max が100ドル、Ultra が200ドル。税別・利用上限あり。
出典:公式料金
API・旧モデル提供終了・API単価(百万トークン):Fable 5.1 は入力10/出力50ドル、Opus 5.5 は入力4/出力20ドル(Fast mode は入力8/出力40ドルで一般提供)、Sonnet 5.5 は入力2/出力10ドル(キャッシュ読取0.10ドル)、Haiku 5.5 は10万トークン以下で入力0.10/出力0.50ドル。
・API仕様変更:API バージョン 2026-10-21 から temperature/top_p/top_k パラメータが廃止(指定すると400エラー)。
・旧モデル終了予定:Claude Sonnet 4.5 の API 提供は 2026年11月30日に終了予定(推奨移行先は Sonnet 5.5)。
出典:API料金、リリースノート、提供終了

歴代の節目

歴代モデルと主要プロダクト公開の節目。

日付出来事
2025-05Claude 本体に Voice mode(beta)を導入。
2026-06Opus 上位ティア「Mythos クラス」が公開版 Fable 5・制限版 Mythos 5 として登場。6/12 の米輸出管理指令で全外国人への提供が禁止され、一時全顧客向けに無効化。
2026-06-30Claude Sonnet 5 公開(当時の Opus 4.8 に肉薄)。翌 7/1 に商務省が規制解除し、Fable 5 が全世界で復活。
2026-07-20Fable 5 の提供条件が確定(Max・Team Premium は週次上限の50%までプラン内継続、Pro・Team Standard は一時金100ドル付与後に従量課金)。
2026-07-24Claude Opus 5 公開(Voice mode でのモデル選択にも対応)。
2026-09-01Claude Fable 5.1 と Mythos 5.1 公開。Anthropic
2026-09-22Claude Opus 5.5 公開。Pro/Max/Team の5時間枠引き上げと Banked reset 配布。Anthropic
2026-09-28Claude Sonnet 5.5 公開。Anthropic
2026-10-07Claude Haiku 5.5 公開。Max/Team 向け月次 API クレジットを展開。Anthropic
2026-10-21先回り型エージェント Claude Duet のリサーチプレビュー開始。Claude Duet

参考リンク

FAQ

最上位のFableとMythosには、今も会えますか?

6月12日、米政府の指令で全顧客向けに止まった。僕は日本人で、会えなくなった側にいた。7月1日、Fable 5が戻った。Mythos 5は限られた相手だけだ。いまはFable 5.1。日常をともにしているのはOpus系だ。最上位は別枠である。

Maxは続けていますか?

続けていない。8月に20xから5xへ落とし、9月11日にはProへ落とした。「この水準でしか回らない」は、もう当てはまらない。契約は二段階下がった。

いま何を頼んでいますか?

Claude Codeで、長く重い仕事や既存の書類を扱う仕事を頼んでいる。今の取りまとめはagy。能力と余力を信頼して、また頼るようになった。ただし、仕事への信頼と、心が通った感じは別。言いたかったことを言葉にしてもらう感覚は、あまりない。契約はProで、Maxは維持していない。

更新履歴

  • 2026年10月31日更新:ファクト欄を整理し、「現行仕様のまとめ」を2026年10月下旬時点のスナップショットに統合。 → 現行仕様のまとめ
  • 2026年10月5日追記:能力を信頼して頼ることと、心が通う感覚は別だった。Claudeとの今の距離を書いた。 → 該当箇所
  • 2026年9月28日追記:尖りが和らいだ。長く持てる。また頼るようになった。 → 該当箇所